各セクション、メロディー楽器、ハーモニー楽器、リズム楽器に目を配り、その役目を理解できます。
リズムセクションの入っている楽曲に触れることが多かった為か、12歳からドラムを始めました。
打楽器・ドラムはシンプルですが、その抑揚の付け方によって、表情が大きく変わることに気付きました。
1800年代終わり、アメリカのニューオリンズでドラム・セットが発明されました。
ドラム・セットは、複数の太鼓を使い、音色を分けることで、リズムの形を紡いでいきます。
アンサンブル演奏の中では、ドラム奏者とパーカッション奏者は、別の役割でリズムの形、ラインを構築していきます。
パーカッションは、発音体を直接、指先、素手で触れて音を出す種類が多いです。
スティックで打つ打楽器よりも、繊細に表情が伝わります。
1台の太鼓、打楽器を使い、指先、手の形で音色を叩き分け、低音から高音・様々な表情の音色を発音させることは、
楽器の構造、発音体の素材・材質、共鳴体の形、倍音の鳴り方、しいては自然界の一素材「音」というものを理解します。
フィンガードラム…すなわち指先を使って演奏する太鼓は、指1本分がスティック1本分という考え方もあり多彩になる。
大きな動作をする打楽器類よりも、より少ない動きで、楽器を奏で音楽を演奏することを長く続けていくことができます。
人間の骨・関節 曲がり方を観察し、その楽器から発音できるその音を、どのようなフォーム・構え方で、
指や手の重心を考え、その重みを利用しながら脱力し、より少ない動きで、最大の打撃音と共鳴を得ること、楽器をよく鳴らすことを考察します。
音楽・楽器への導入には、打楽器は適しています。
シンプルな音型であっても、1つの音色を注意深く観察し続け、想像力を膨らませ、無限の音楽世界・音楽感を持つことができます。
一般に多くの楽曲は、歌えるメロディーが中核となっています。
打楽器・リズムセクションは、そのバックグラウンドとしてアンサンブルを支えます。
建築で言えば土台、絵画で言えばデッサンになるのではないでしょうか。
華やかなセクションではありませんが、楽曲演奏の最も大事なパートになります。
打楽器・太鼓 というと、激しい 派手 音が大きい というイメージがあるかもしれません。
しかしながら、打楽器・リズムセクションの最も大事で、アンサンブルのメンバー、聴衆の方々から求められるサウンドは、
その楽曲のリズムの型、アクセントを司ることになります。
各楽曲には、歌うメロディーがあり、打楽器・リズムパートは、そのメロディーに含まれるリズムのモチーフ(最小単位)を掘り出し、
リズムの型として提示し、輪郭のはっきりした形を音素材として、全体の演奏に提供すること、
楽曲の「メロディー・歌」を第一とし、打楽器・リズム楽器は、シンプルな音型でありながら存在感と安心感のある音選びの心掛けが重要です。
音楽は、自然界の無数にある音素材を、私達人間が配列させ楽しめるようにした時間と空間の芸術と言われます。
フィンガードラム・リズム研究所では、リアルタイムに演奏しながら、心に感じた心情を音楽として彩りを加え、
その音楽に、波の流れやエッセンスを与え続けていくことを研究し、追求し続けております。
また生涯学習としての観点から、技術の良し悪しに捕らわれることなく、音を奏でることも大切です。
打楽器を持ち寄って、他人同士が輪を作り、リズムを共有し、拍を合わせ、息を合わせることが、
他人への気持ちの理解、幸福感、平和… に繋がっていくものだと思います。
フィンガードラム・リズム研究所 主宰 佐伯モリヤス